チームワーク(組織生成のプロセス)
治療中心の医療形態であれ、予防中心の医療形態であれいずれも、院長先生ひとりで診療活動を実践するのは難しい。とくに予防歯科では、衛生士や受付、アシスタントがそれぞれの特殊性や専門性を発揮しなければならない。
ただ、特殊や専門の根底にある、チームメンバーが共有する普遍性や一般性があるはずだ。チームワークには、そこのところが大切なようである。
それには、チームリーダーである院長先生のメッセージがチームのメッセージとして変換しなければならない。開業時や医院の変革時において、リーダーが考えるメッセージがチームのメッセージと共有されたなら、それが、そのチームの「普遍性」「一般性」なのかもしれない。
開業医にとってチームメンバーは資産でもあり、リスクでもある。
「来院者の健康支援を行う」というメッセージがチームメンバーと共有され、
その過程でひとつの共同体のメッセージとして変換されたなら、自分の成長と組織の成長を願い、その職場は、「意欲の源泉」言い換えれば「誰もが働きたい」と思う職場となるはずだ。そうなるとリーダーのメッセージから意識を持った共同体となり、チームのメンバー数の総和以上のダイナミックな動きを始めると思う。
チームメンバーはチームにとって数量的には評価できない、「見えない資産」となるのである。
一方、メッセージの変換がうまくいかなければ、組織の意欲を「労働条件」「財貨」
「名誉(昇進)」により喚起するほかなく、メンバーは「リスク」となる。
いわゆる「即戦力」といわれる人たちは、プライドが高く、自分の専門性や特殊性にこだわる傾向があり、なかなかチームの大切な「普遍性」や「一般性」に入り込もうとしない。組織が活動を共にするには、自分の持ち場だけではすまされない現実があるのだ。
明日からできること
「誰もがやりたがらない仕事で、誰かがやらないとみんなが困る仕事」について
話し合い、医院の「普遍性」や「一般性」を確認しあってみては如何でしょうか。
参考文献
平川克美.組織のエートス.OECDミルシュタイン委員会報告書.1998