新人スタッフ奮闘記: 毎日小さな部屋で

"夢"は?と聞かれると私は必ず「看護婦さん!!」と答えていました。そうです、私の"夢"は看護婦さんになることでした。理由は2つあります。1つは白いナース服できびきびと働く姿に憧れたこと。2つ目は母の入院です。私に何か医学的な知識があれば、母を入院させてしまうことは無かったのではないかと考えたからです。その後大きくなった私は看護学校に入学しました。始めは私の"夢"に一歩近づけたという喜びでいっぱいでした。

ところが、テレビのドキュメンタリーやドラマではなく、実習を通して仕事としての看護師を見たとき、私の中である気持ちが出てきました。「本当に私がしたかった仕事はこういった仕事やったかな…..?」
今思えば私の中には憧れの方が強かったのだと思います。

ただ自分の道に疑問を覚えても道を変えるということには大きな勇気が必要でした。1つ目の勇気は母に自分の気持ちを伝えること。看護師になる道を選んだときに一番喜んでくれたのが母でした。その母の気持ちを思うと辞めたいとはなかなか言えませんでした。そして2つ目は違う道を歩くための勇気でした。看護師という道しか考えていなかった私はいっきに未来の地図を失ってしまうのです。

未来の地図を失いかけたとき見た「夢」

未来の地図を失うのは本当に怖いことでした。しかし私の気持ちは看護師には向かっていません。本当に悩みました。そんな時私はある「夢」を見ました。それは、白いナース服に着替える女性の隣で私も同じようにナース服に着替えているというものでした。私の通っていた学校は病院の付属の学校だったため、実習もその病院で受けていました。だから通い慣れた病院の更衣室はよく知っています。しかし「夢」に出てきた更衣室はもっと小さくて見たこともない部屋でした。

卒業後はほとんどの女性が付属の病院に勤めることになっていたので、その夢は私に少しの衝撃と大きな勇気を与えてくれました。「この夢は私に新しい道を探せということなんや!!」
私はそう思うことにしました。少し強引かもしれませんが…(笑)
私の大きな一歩のきっかけになってくれました。初めは反対していた母も理解してくれ、あとは私の新しい地図探し。

文元歯科医院との出会い、そしてまだ出会っていない来院者の方々

求人誌で私の新しい未来を探しているとなぜか「文元歯科医院」のところで目が止まりました。そして早く電話しなければという気持ちが心の中から沸き起こり、気がつけば電話したあとでした。もちろん電話しているときも、その後も記憶はしっかりあります。ただうまく表現できませんが、脳で考えて行動したというよりも身体が勝手にと言ったほうがあてはまる。そんな不思議な出来事でした。「文元歯科医院」で働くようになって4ヶ月になります。だんだんと仕事にも慣れてきたある日「おはようございます」とドアを開いた瞬間、あの「夢」の情景が頭の中をめぐりました。私の隣には白いナース服に着替える女性が、そしてここの小さな更衣室…..。

"運命"というものがあるかどうか分かりません。しかし私がここにいるのは"運命"…。だとしたら一緒に働くスタッフや日々来て下さる患者さんと出会えたのもまた運命なのかもしれません。どんな方に出会えるのかそんなことを考えながら今日も小さな部屋で白ではないけれどナース服に着替えています。

2007年7月21日 受付・歯科アシスタント 濱田香織